2026/11/02
経理のリスキリングが今後必要になる3つの理由
コラム

クラウド会計やAIツールの普及によって、経理業務のあり方は少しずつ変化してきています。
一方で、「今の仕事のやり方を大きく変える必要はまだない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
税理士事務所の立場から中長期的な企業の経理体制を見ていると、今のうちから経理担当者のリスキリング(学び直し)に取り組んでおくべきだと感じる場面が増えています。
今回は、経理のリスキリングがなぜ今後必要になるのか、その理由を整理します。
これまでの経理業務は、正確な記帳や集計作業そのものに多くの時間が割かれてきました。
しかし、クラウド会計やAIによる自動仕訳が普及したことで、単純な入力作業そのものは徐々に減少しつつあります。
その結果、経理担当者に求められる役割も、「作業を正確にこなす人」から「数字を読み解き、活用する人」へと少しずつ移り変わってきています。
具体的に、どのような理由からリスキリングが重要になるのか、3つの視点で整理します。
① ツールを「使いこなす」知識が求められる
クラウド会計やAIによる自動化が進むほど、ツールを正しく設定し、出力結果を正しく解釈する知識が必要になります。
② 数字を経営判断に活かす力が重視される
入力作業そのものの負担が減る分、集計された数字をどう読み解き、経営判断に活かすかという分析力が、これまで以上に求められるようになります。
③ 制度改正への対応力がより重要になる
インボイス制度や電子帳簿保存法など、制度改正のスピードは今後も緩やかになるとは限りません。
そのため、新しい制度をキャッチアップし、実務に落とし込む力を継続的に磨いておくことが欠かせません。
経理担当者個人の努力だけに頼ると、学びの機会が偏ったり、継続が難しくなったりすることがあります。
そのため、税理士事務所などが開催する勉強会やセミナーなど、外部の学びの機会をうまく活用することも一つの方法です。
経理業務がツールによって効率化されるほど、担当者に求められる役割は「作業」から「判断」へと変化していきます。
ツールを使いこなす知識、数字を読み解く力、制度改正への対応力を少しずつ身につけていくことが、これからの経理担当者には欠かせません。
まずは自社の経理担当者が、直近でどのような学びの機会を持てているかを確認してみることから始めてみてはいかがでしょうか。

K&P税理士法人
山口 貴澄
経理業務改善、経理体制構築、クラウドツール導入支援
大学卒業後、建築業界、学習塾の教室長などを経た後、ベンチャー企業の経理業務に従事。
その後、中小企業の経理業務の効率化に貢献したいとの思いから、会計事務所業界に転身し、2020年にK&P税理士法人へ入社。
前職で多業種から経理業務改善の相談に対応した経験から、クラウド・ITツールを活用した経理フローを構築し、経理業務の負担を圧倒的に軽減する提案に定評あり。
特に、マネーフォワードのクラウド会計の導入支援を得意とするほか、初級シスアド(現ITパスポート)、Excel表計算処理技能認定試験1級も保有。
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