2026/02/02
成長企業こそ経理体制を強化すべき理由4選
コラム

売上や人員が順調に増えている成長企業ほど、営業や採用に目が向きやすく、経理体制の整備が後回しになることがあります。
しかし、税理士事務所として多くの企業を見ていると、事業が成長している段階だからこそ、経理体制の強化が重要になるケースが少なくありません。
経理は利益を直接生み出す部署ではありませんが、会社の数字を正しく把握し、経営判断を支える重要な役割を担っています。
成長企業が経理体制を強化すべきと考えられる理由について、実務の視点から整理します。
会社の規模が小さいうちは、経理業務も比較的シンプルに回せることが多いです。
しかし、事業が成長するにつれて、次のような変化が起こりやすくなります。
・取引件数や金額が増える
・従業員が増え、経費精算が複雑になる
・取引先や契約形態が多様化する
このような状況になると、これまでの経理体制のままでは処理が追いつかなくなる可能性があります。
成長スピードに経理が追い付かない状態が続くと、業務の遅延やミスが発生しやすくなることも考えられます。
ここからは、成長企業が経理体制を見直すことで期待できるポイントをご紹介します。
① 経営判断の精度が高まりやすくなる
成長企業では、設備投資や人員増強など、判断のスピードと正確さが求められます。
経理体制が整い、月次の数字がタイムリーに把握できるようになると、現状を踏まえた判断がしやすくなる可能性があります。
② 資金繰りリスクに早めに気づける可能性がある
売上が伸びていても、資金繰りが楽になるとは限りません。
経理体制を強化することで、キャッシュの動きを把握しやすくなり、資金繰りの変化に早めに気づけるケースがあります。
③ 経理業務の属人化を防ぎやすくなる
成長期は業務量が急に増えるため、特定の担当者に経理業務が集中しがちです。
このタイミングで業務フローを整理しておくことで、属人化を防ぎ、将来的な人員増にも対応しやすくなります。
④ 将来の組織拡大に備えた土台づくりになる
経理体制は、一度大きくなってから整えようとすると、負担が大きくなりがちです。
成長段階で体制を整えておくことで、拠点増設や事業拡大があった場合でも、比較的スムーズに対応できる可能性があります。
経理体制を強化すると聞くと、大きなシステム導入や人員増加を想像されることもあります。
しかし、必ずしも一度にすべてを整える必要はありません。
例えば、
・経理業務の流れを整理してみる
・ルールが曖昧な部分を明確にする
・一部業務だけ外部に任せてみる
といった小さな取り組みでも、改善につながることがあります。
成長企業の場合、事業に集中するためにも、経理業務を「無理なく回る形」に近づけていくことが重要だと考えられます。
成長企業にとって、経理体制の強化は後回しにされがちですが、実際には成長段階だからこそ見直す価値があります。
経理体制が整うことで、経営判断の精度が高まり、資金繰りリスクへの対応もしやすくなる可能性があります。
また、将来の組織拡大を見据えた土台づくりとしても、早めの経理体制強化は有効です。
完璧を目指す必要はなく、できるところから少しずつ整えていくことが現実的な進め方といえます。
もし「最近、経理業務が回りにくくなってきた」と感じている場合は、会社が成長しているサインかもしれません。
この機会に、経理体制について一度見直してみてはいかがでしょうか。

K&P税理士法人
山口 貴澄
経理業務改善、経理体制構築、クラウドツール導入支援
大学卒業後、建築業界、学習塾の教室長などを経た後、ベンチャー企業の経理業務に従事。
その後、中小企業の経理業務の効率化に貢献したいとの思いから、会計事務所業界に転身し、2020年にK&P税理士法人へ入社。
前職で多業種から経理業務改善の相談に対応した経験から、クラウド・ITツールを活用した経理フローを構築し、経理業務の負担を圧倒的に軽減する提案に定評あり。
特に、マネーフォワードのクラウド会計の導入支援を得意とするほか、初級シスアド(現ITパスポート)、Excel表計算処理技能認定試験1級も保有。
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