2024/09/30
会計業務を内製化するメリット・デメリット
コラム
年末調整業務は、経理業務の中でも一年を締めくくるために行う重要な業務の一つです。
12月という繁忙期に、月次業務に加えてイレギュラーな年末調整業務を完了させるためには、スピード感をもって処理しなければなりません。
煩雑な年末調整業務を効率化してスムーズに行うためには、いくつかのポイントを押える必要があります。
今回は、年末調整作業をスムーズに行うための3つのポイントについてご紹介します。
年末調整とは、給与支払時に天引きされた源泉徴収所得税額と本来納税すべき所得税額のズレを調整する作業です。
年末調整業務の基本的な流れは以下のとおりです。
目安 | 業務 | 経理担当者の作業 |
11月 | 従業員による申告 | 従業員への申告書類の配布・回収・チェック |
12月 | 年末調整の計算 | 計算・源泉徴収票の作成 |
1月 | 法定調書作成・提出 | 法定調書合計表・支払調書・源泉徴収票・給与支払報告書 |
年末調整業務をスムーズに行うためには、以下の3つのポイントを押えることが重要です。
●年末調整業務のシステム化
年末調整の既存の業務フローやシステムを見直して、効率化を図ることが重要です。
たとえば、従業員からの回収する申告書類の不備をなくすために、掲示板や広報誌など社内メディアでの告知や全社員に一斉メールでの督促などを行うようにするなどが有効です。
●新規システムの導入
クラウドやAIを活用したソフトなどの新規システムの導入も効果的です。
たとえば、申告用紙の配布・回収やデータの取り込み、給与システムとの連動などを自動化することで、年末調整業務の時間と手間が軽減されます。
自動で督促メールを送信したり、部署別の提出状況や未提出者一覧もデータ化されたりして、チェック漏れなど人的ミスも減少します。
●経理代行サービスの活用
企業に代わって、年末調整業務など煩雑なイレギュラー業務の代行してくれる代行サービスを活用することによって、年末調整業務の手間の削減などが期待できます。
年末調整業務を効率化してスムーズに行うためには、3つのポイントを押えることが重要であることはご理解いただけたでしょうか。
年末調整業務の効率化のためのポイントを押えた上で、自社に適した方法を模索していきましょう。
また、年末調整業務の効率化を図る上では、代行会社へのアウトソーシングも併せて検討してみることをおすすめします。
年末調整は給与関係業務の一部ですが、給与計算の効率化を含めて改善もできますので、お気軽にご相談ください。
K&P税理士法人
山口 貴澄
経理業務改善、経理体制構築、クラウドツール導入支援
大学卒業後、建築業界、学習塾の教室長などを経た後、ベンチャー企業の経理業務に従事。
その後、中小企業の経理業務の効率化に貢献したいとの思いから、会計事務所業界に転身し、2020年にK&P税理士法人へ入社。
前職で多業種から経理業務改善の相談に対応した経験から、クラウド・ITツールを活用した経理フローを構築し、経理業務の負担を圧倒的に軽減する提案に定評あり。
特に、マネーフォワードのクラウド会計の導入支援を得意とするほか、初級シスアド(現ITパスポート)、Excel表計算処理技能認定試験1級も保有。
これだけは知っておいてほしい!
バックオフィス業務の改善に役立つ
ノウハウ・テクニック情報集結! ・・・・・
日々、多くの会社様より経理・労務を中心としたバックオフィス業務のご相談をいただいております。
こうした経験をもとに、バックオフィス業務の改善に役立てていける
ような情報を発信してまいります!