2026/04/17
ChatGPT・AIツールを経理業務にどう取り入…
コラム

近年、ChatGPTをはじめとするAIツールの活用が広がっています。
経理業務においても「活用できないか」と検討している企業は増えているように感じます。
一方で、「情報漏えいが不安」「どこまで任せてよいのかわからない」といった声も少なくありません。
税理士事務所の立場から企業の業務体制を見ていると、AIツールは使い方次第で業務効率化に寄与する可能性がありますが、導入の仕方を誤るとリスクも伴います。
今回は、ChatGPTなどのAIツールを経理業務に取り入れる際の考え方を整理します。
AIツールは、文章作成や要約、情報整理などを短時間で行える点が特徴です。
経理業務は定型作業が多い一方で、
・社内説明資料の作成
・マニュアル整備
・法改正情報の整理
といった“言語化”を伴う業務も一定数存在します。
こうした領域では、AIツールが補助的な役割を果たせる可能性があります。
すべての業務をAIに任せることは現実的ではありませんが、比較的取り入れやすい領域もあります。
① 社内資料・説明文の作成補助
経費精算ルールやインボイス制度の社内説明資料など、文章作成が必要な場面では、たたき台作成に活用できる場合があります。
ゼロから作るよりも、修正前提で作成することで時間短縮につながることがあります。
② 議事録や打ち合わせ内容の整理
会議メモの要約や論点整理などにも活用が考えられます。
情報の構造化を補助するツールとしての利用が現実的です。
③ 法改正情報の整理
法改正に関する公開情報を要約させ、ポイントを整理する用途も考えられます。
ただし、最終的な判断は必ず専門家や一次情報で確認する必要があります。
AIツールの利用には、いくつかの注意点があります。
・機密情報や個人情報を入力しない
・出力結果をそのまま採用せず、必ず確認する
・社内で利用ルールを定める
AIはあくまで補助ツールであり、最終判断や責任は人が持つという前提が重要です。
AI導入を検討する際、「どれだけ時間が短縮できるか」という視点に偏りがちです。
しかし実際には、「自社の経理業務はどこに時間がかかっているのか」「どの業務が属人化しているのか」を整理することが先になります。
業務内容が整理されていないままAIを導入しても、十分な効果を得にくい場合があります。
ChatGPTをはじめとするAIツールは、経理業務においても補助的な役割を果たせる可能性があります。
ただし、すべてを任せるのではなく、文章作成や情報整理など限定的な用途から試すことが現実的です。重要なのは、ツールの導入そのものではなく、自社の業務を見直すきっかけにできるかどうかです。
経理業務の質を高めるための一つの選択肢として、慎重に検討していきましょう。

K&P税理士法人
山口 貴澄
経理業務改善、経理体制構築、クラウドツール導入支援
大学卒業後、建築業界、学習塾の教室長などを経た後、ベンチャー企業の経理業務に従事。
その後、中小企業の経理業務の効率化に貢献したいとの思いから、会計事務所業界に転身し、2020年にK&P税理士法人へ入社。
前職で多業種から経理業務改善の相談に対応した経験から、クラウド・ITツールを活用した経理フローを構築し、経理業務の負担を圧倒的に軽減する提案に定評あり。
特に、マネーフォワードのクラウド会計の導入支援を得意とするほか、初級シスアド(現ITパスポート)、Excel表計算処理技能認定試験1級も保有。
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