2025/10/06
社内に経理担当者がいないとどうなる?よくある失敗…
コラム
経理は会社の数字を整理し、経営者にとって必要な情報を提供する重要な業務です。しかし、社内に経理担当者がいない場合、「なんとなくできている」と思っていても、実際には大きなリスクを抱えていることが少なくありません。
たとえば、営業担当者や総務スタッフが兼任で経理を行っているケースでは、仕訳や税区分の知識が不足しており、決算や申告時に誤りが発覚することもあります。また、経理の基本ルールを理解していないと、取引先や金融機関への説明にも支障が出ます。
経理担当者が不在のまま放置すると、「数字が経営に活かせない」という最大の問題に直結します。
(1)月次試算表が遅れる
経理処理が追いつかず、月次試算表が決算直前まで完成しない会社は少なくありません。数字が出るのが遅ければ、改善策を打つのも遅れ、資金繰りや業績悪化に気づくのが後手に回ります。
(2)経費精算や仕訳の誤り
経理に不慣れな担当者だと、交通費や交際費などの区分を誤って処理してしまうことがあります。こうしたミスは決算や税務調査の際に修正を求められ、余計な手間とコストにつながります。
(3)請求書や領収書の管理不足
紙やメールで届いた請求書・領収書を適切に保管できず、決算期に慌てて探す光景はよく見られます。証憑が揃わないと経理の正確性が損なわれ、場合によっては経費にできないリスクもあります。
(4)資金繰りの見通しが甘い
経理データを基に資金繰りを予測できなければ、支払期日直前になって資金不足に気づく事態も起こります。金融機関からの信頼を失い、経営に大きなダメージを与える可能性もあります。
(5)法改正への対応遅れ
電子帳簿保存法やインボイス制度など、経理を取り巻くルールは頻繁に変化します。経理担当者がいなければ、法改正に気づかず違反状態になるリスクが高まります。
これらの失敗を防ぐには、社内だけで抱え込まずに外部支援や仕組み化を取り入れることが不可欠です。経理担当者がいなくても、以下のような改善が可能です。
・資料の電子化・クラウド保存
請求書や領収書をスキャンしてクラウドに保存すれば、税理士や代行業者とデータを共有でき、経理資料を探す手間も不要になります。
社内に経理担当者がいないと、よくある失敗例5選に挙げたように、月次試算表の遅れ、仕訳ミス、請求書管理不足、資金繰りの失敗、法改正への対応遅れといった問題が発生します。
これらはすべて会社の信頼や成長に直結する重大なリスクです。
しかし、経理は改善できる業務です。月次決算の仕組みづくりやクラウド会計の活用、経理代行や税理士の支援を組み合わせれば、経理体制は大きく改善されます。
弊社では、経理改善の診断から具体的な代行サービスまで、一社ごとに合わせた支援を行っています。「経理担当者が社内におらず不安」「決算や資金繰りで困っている」という方は、ぜひご相談ください。
K&P税理士法人
山口 貴澄
経理業務改善、経理体制構築、クラウドツール導入支援
大学卒業後、建築業界、学習塾の教室長などを経た後、ベンチャー企業の経理業務に従事。
その後、中小企業の経理業務の効率化に貢献したいとの思いから、会計事務所業界に転身し、2020年にK&P税理士法人へ入社。
前職で多業種から経理業務改善の相談に対応した経験から、クラウド・ITツールを活用した経理フローを構築し、経理業務の負担を圧倒的に軽減する提案に定評あり。
特に、マネーフォワードのクラウド会計の導入支援を得意とするほか、初級シスアド(現ITパスポート)、Excel表計算処理技能認定試験1級も保有。
これだけは知っておいてほしい!
バックオフィス業務の改善に役立つ
ノウハウ・テクニック情報集結! ・・・・・
日々、多くの会社様より経理・労務を中心としたバックオフィス業務のご相談をいただいております。
こうした経験をもとに、バックオフィス業務の改善に役立てていける
ような情報を発信してまいります!