2025/09/01
【中小企業向け】経理業務を見直す「定期診断」のス…
コラム
中小企業における経理業務は、日々の入出金管理や請求書処理、帳簿記帳など、企業活動の基盤を支える重要な役割を担っています。しかし、経理のやり方は長年変わっていないという企業も多く、非効率なフローや時代に合わない処理方法がそのまま残っているケースが少なくありません。
経理業務は毎日発生するため、慣れたやり方に依存しがちです。しかし、外部環境や法改正、ITツールの進化によって、以前のやり方が最適ではなくなっていることもあります。そこで有効なのが、定期的な「経理業務の見直し」です。
経理の定期診断は、単なる業務改善ではなく、経営基盤の強化にもつながります。業務のムダやリスクを洗い出し、効率化や精度向上を図ることで、経営者はより正確な数字をもとに意思決定ができるようになります。
経理業務の見直しは、どのタイミングで行うのがよいのでしょうか。以下のようなサインがあれば、早めの診断をおすすめします。
これらの状況は、経理の仕組みに潜む非効率や属人化のサインです。見直しのタイミングを逃すと、間違ったデータに基づく経営判断や、税務調査での指摘リスクが高まります。
経理業務の見直しを行う際は、以下の観点で診断を進めます。
(1)業務フローの可視化
請求書発行から入金確認、経費精算、仕訳入力まで、一連の経理フローを図式化します。どこに時間や手間がかかっているのか、誰がどの業務を担当しているのかを明確にします。
(2)ITツール活用度の確認
クラウド会計ソフトや経費精算アプリ、銀行データ自動取得機能などを活用しているかを確認します。ツール導入によって手入力や紙処理を減らせれば、経理の効率と精度は大幅に向上します。
(3)内部統制・リスク管理
承認フローやチェック体制が整っているか、経理担当者以外にも業務を引き継げる仕組みがあるかを見ます。属人化している場合は、業務マニュアルやルール整備が必要です。
(4)法令遵守
電子帳簿保存法やインボイス制度など、最新の法令に準拠した経理処理ができているかを確認します。法改正のたびに見直しを行うことで、後から慌てるリスクを減らせます。
経理業務は企業活動の基盤であり、経営判断に直結する重要な情報源です。しかし、慣れたやり方を続けていると、知らず知らずのうちにムダやリスクが積み重なってしまいます。そこで役立つのが、定期的な経理業務の見直しです。
定期診断を行えば、業務フローの効率化、ITツールの導入、法令対応の強化など、多方面で改善が可能になります。結果として、経理の精度が上がり、経営者はタイムリーで正確な数字をもとに意思決定ができます。
弊社では、中小企業向けに経理業務の見直し診断を行い、改善提案から導入サポートまで一貫して対応しています。「経理のやり方を変えたい」「どこから手をつければいいか分からない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
K&P税理士法人
山口 貴澄
経理業務改善、経理体制構築、クラウドツール導入支援
大学卒業後、建築業界、学習塾の教室長などを経た後、ベンチャー企業の経理業務に従事。
その後、中小企業の経理業務の効率化に貢献したいとの思いから、会計事務所業界に転身し、2020年にK&P税理士法人へ入社。
前職で多業種から経理業務改善の相談に対応した経験から、クラウド・ITツールを活用した経理フローを構築し、経理業務の負担を圧倒的に軽減する提案に定評あり。
特に、マネーフォワードのクラウド会計の導入支援を得意とするほか、初級シスアド(現ITパスポート)、Excel表計算処理技能認定試験1級も保有。
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