2024/09/30
会計業務を内製化するメリット・デメリット
コラム
経理退職者の退職の原因はポジティブなものが多いですが、中にはネガティブなものも少なからずありますが、退職者が伝える退職理由は、すべてが本音ではありません。
本当の退職理由、それはいったい何でしょうか?
ここだけの話、経理退職者へのアンケートをもとに、退職の理由を紹介します。
①人間関係の問題
②スキルアップしたいという意識
③給料や残業時間などの待遇改善
経理部門では限られた人員で業務にあたるため、自分にとって苦手な相手がいると仕事がし辛くなるという特性があります。専門業務であり、かつ、少人数で業務にあたっているので、人の入れ替わりがあまりないため、同僚や直属の上司が付き合いにくい場合には、それだけで退職理由となってしまうわけです。
また、経理部門内に限らず、経営者がワンマンで無理な要求をしてきたり、、今はずいぶん減りましたが「お局様」がいたり、ということが挙げられます。これらは経理担当者の努力ではどうにもならない問題です。結果として「経理退職してしまおう」という意識になってしまうわけです。
経理業務は複数人で業務にあたっていると自分がする仕事の範囲が特定の業務のみになるため、ルーチンワークになりやすく、自分の仕事に慣れてしまうと「次のレベルにスキルアップしたい」という意識が湧くようです。もちろん向上心があるのは良いことですが、会社が何も対策をしなければ、この社員はよりよい環境を求めて経理退職してしまいます。
経理担当者は真面目で向上心がある人が多いため、経営者や経理責任者の想像以上に仕事にアンテナを張っているようです。その結果、経理業務の中でも管理会計に携わりたい、決算業務に携わりたい、上場企業の経理をやってみたいなどの理由や、経理という枠にとらわれず「NPOを作りたい」、他の資格を取得したいなどの理由で「他にやりたい仕事が見つかる」ことも多いものです。
これは経理部門で他の方がやっていない場合には業務を割り振ることが難しく、配置転換でも対応できない場合は経理退職せざるを得ないでしょう。しかし本人の意思を尊重するのも会社の責務と言わざるを得ませんから、仕方のないことかもしれません。
一般的に給料の決定については年齢による昇給のほかに、業務内容・業務量によることが多く、経理業務においては業務範囲が決まっていることから、割り振られた業務に応じた給料になるものです。そのため、業務の範囲が一定化しやすい経理業務では給与の昇給幅が少ない場合があります。
また、限られた人数で業務にあたっていることから、処理する内容が急激に増えると、残業時間もそれに合わせて増加し、特に決算時期については多い傾向にあります。通常の業務時でも残業が多い場合、残業時間の改善が見込まれないことが容易に想像がつくわけです。
このように給料の昇給が見込みにくいことや、残業時間過多によって、経理退職となることがあるわけです。
経理担当者の退職については、下記の3点が主な原因でした。
① 人間関係の問題
② スキルアップしたいという意識
③ 給料や残業時間などの待遇改善
なかなかすぐには改善できない内容が多いですが、経理担当者の個人個人の面談や、業務内容の見直しを行うことによって、改善されることが多いかと思います。
残業時間については業務内容の改善により、短縮することができる可能性が高く、一番手っ取り早く改善がしやすい内容かと思いますので、一度、業務内容の見直しをしていただければと思います。
弊社では業務内容の改善について、「経理コンサル」業務もしておりますので、お気軽にご相談ください。
K&P税理士法人
山口 貴澄
経理業務改善、経理体制構築、クラウドツール導入支援
大学卒業後、建築業界、学習塾の教室長などを経た後、ベンチャー企業の経理業務に従事。
その後、中小企業の経理業務の効率化に貢献したいとの思いから、会計事務所業界に転身し、2020年にK&P税理士法人へ入社。
前職で多業種から経理業務改善の相談に対応した経験から、クラウド・ITツールを活用した経理フローを構築し、経理業務の負担を圧倒的に軽減する提案に定評あり。
特に、マネーフォワードのクラウド会計の導入支援を得意とするほか、初級シスアド(現ITパスポート)、Excel表計算処理技能認定試験1級も保有。
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